基本機能

本製品は、医薬品用に設計されたバイアル、パッケージ、プレフィルドシリンジ、ホイルポーチ、コールドフォームブリスターパック用のヘリウムベース非破壊式リークインスペクションシステムです。ヘリウムを「トレーサーガス」として使用することで、従来の方法よりもはるかに高い感度でパッケージのリーク検出を行うことが可能です。更に、テストパッケージに応じてカスタマイズ可能であり、室温で1 × 10-10 cc/secという低いレベルまでパッケージシステムの定量分析が可能です。

ヘリウムガスの特性

本製品では、あらゆるガスや微生物などの汚染物質が、パッケージを通過する可能性を排除する為に、ヘリウムをトレーサーガスに用いています。これより、他のリークテスト法では取得不可能なレベルのリークの検出が可能です。高真空技術を用いることで、閾値を1 × 10-12 l/secまで低く設定することが可能であり、パッケージの独自比較が可能となります。

また、ヘリウムは不活性ガスであるため、テスト対象と反応せず、大気中のヘリウム濃度が5 ppm未満であるため、ノイズの少ない測定が可能です。

超低温でのパッケージテストシステム

製薬業界では、品質を保つため、製品を低温状態で保存・運搬することがあります。特に、細胞系、遺伝子系、タンパク質性の製品などが対象となります。ただし、超低温状態、特に-60℃以下ではパッケージの特性がガラス転移し、バイアルとシール面等に室温では生じないリークが観測される可能性があります。

我が社では、パッケージサンプルのヘリウムリークテスト環境を-140 ℃まで下げるオプションを提供しています。この環境下でテストを行うことで、最適なパッケージの選択・設計、アセンブリパラメータ、リークの最小化に貢献することが出来ます。

本製品は、USP 1207の一般的なテスト要件に加え、ASTMF 2391-05に準拠しています。